アパートローン(不動産投資ローン)が残っていても売却は本当に可能なのか?

アパートローン(不動産投資ローン)の借り換えをする際に負債が多すぎて物件整理のために物件売却を希望される方がいらっしゃいます。その際によく聞かれるのが、「ローンが残っていても売却できる?」などの質問です。物件売却の際、発生するそのような質問や注意点について詳しくまとめてみました。

最初にお伝えしたいのは、「売却するときにローンが残っていても売却は可能です。」ということです。
しかし、売却と同時に全額返済することが条件となりますので残債以下の売却価格で売却すれば差額分は現金で用意する必要があります。

次のような買い方をしたときに、こういった状況に陥りやすいです。

  • (1)担保評価より高い金額で購入
  • (2)オーバーローンで購入

一般的に購入希望者は物件の担保評価や利回りを重視して買いたい物件を探します。どちらの買い方も『担保評価<残債』という状況を生み出しています。

この場合、担保評価の差額またはオーバーローン分の差額プラス売却時の仲介手数料を支払うこととなりますので、自己資金が数百万円から数千万円かかることもあります。また、確定申告時に減価償却していますので『購入価格=売却価格』で売買しても譲渡所得税がかかり、5年以内の短期であれば約40%、長期であっても20%の税金がかかってくることを覚えておきましょう。

金融機関の審査が厳しくなったり、物件価格の上昇が2020年の東京オリンピックまでなどの理由から今が売り時との話も少なくありません。担保評価がさらに下がる可能性もありますので売却を迷われている方は「継続経営するのか」、「売却するのか」を早く決断されることをおすすめします。